こんにちは。
MBOって聞いたことがありますか?
今回はMBOについて話していきたいと思います。
MBOとは?
MBO(目標管理制度)はManagement By Objectivesのことになります。
これはピーター・ドラッガーにより提唱されたものであり、個人で目標を立てて、その達成度によって評価するというものになります。
ここで注意したいのが、目標は社員が自ら設定するということです。進捗管理も全て社員に任せるものになります。
自ら設定させることにより、本人の自立性と主体性を持たせ、モチベーションの維持に繋げる事がMBOでは可能です。
上司からの仕事を待つのではなく自立して目標達成に向けて進んでいくのが大切ということになります。
ではなぜこのMBOが流行ってきているのか話していきたいと思います。
MBOの背景
MBOが日本に取り入れられてきた理由として年功序列制度と終身雇用制度の崩壊によるものだと言われています。
「優秀な人材より」も「長く勤務している人材」を評価する年功序列制度では大きな問題がありました。
仕事ができる事よりも長く会社にいた人の方が評価されるため、優秀な人材の意欲は落ちていきます。また企業の成績に関係せず、人件費が積み重なっていきます。
こうした背景があるため、成果を出した人、会社に貢献した人に対して相応の評価を行い、給料を支払う「MBO」の考えが取り入れられてきました。
目標設定の仕方
目標を立てる上で大切なのは設定の仕方です。いくつかポイントを上げたいと思います。
明確な目標
まずは目標の詳細を考えましょう。大まかな目標では実現させるための道筋を描きづらいです。
またその目標を達成するためにはどうすれば良いかを一緒に計画することにより、目標達成が実現しやすくなってきます。
ちょうどいいレベルにする
目標を設定するのに高すぎず、低すぎない目標を設定しましょう。
今まで契約が月に10件しか取れなかったのに、「今月は100件取ろう」といっても心意気は素晴らしいですがさすがに無理ですよね。なので、「今月は倍の20件にしよう」ぐらいなら頑張れば届く目標ですよね。
このように目標を実現できる範囲で厳しく設定しましょう。
期間を設ける
期間を設けることは大切です。せっかく目標を立てても、「達成できればいつでもいいや」ではいつまで経っても達成できず、モチベーションも上がりません。
そのためにも期間をしっかり決めることを意識しましょう。
MBO(目標管理制度)のメリット
モチベーション向上
これは先ほども話したように目標を設定させることにより、仕事に対するモチベーションを上げることができます。
会社に来ても、上司から言われたことだけをやるよりも自分で考え行動していく方がやる気はでますよね?
目標設定により受動的な仕事でないようにすることができます。
また人は心理的に人の役に立ちたい、人に認められたいといった欲求を持っています。心理学に関してはこちらに詳しく書いてあります。
目標を達成して認められることにより、さらにモチベーションは向上するでしょう。
社員の育成
これは会社視点の話になりますが、社員を育成に繋がります。
社員は自ら考え行動することにより、問題を解決する力が身につきます。また期限までに達成することにより社員の自信が上がることにもつながるでしょう。
MBO(目標管理制度のデメリット)
社員のモチベーション低下
MBOを行うことによりモチベーションは向上します。しかし逆に下がる可能性も考えられます。
例えば、ノルマのように感じてしまい、それがプレッシャーになってモチベーションが低下してしまうことがあり、達成できなかった場合に自信の喪失につながってしまうこともあります。またマイペースな人などには不向きである傾向があります。
この場合は上司と目標の見直しを行うと良いでしょう。レベルがその人には高すぎてしまっている場合もあります。また自立というのは放置するという意味ではないのでしっかり気に掛けることも大切です。
目標以外の業務をやらない
目標以外の業務は評価対象外になるため、やらなくなってしまう場合があります。
この場合も同様に目標の見直しが必要でしょう。
わざと低く設定する
高評価を得るために、最初から目標のハードルを下げて設定する可能性があります。
評価が自分の給料に直結するために起こってしまう問題です。
対処法としては達成できたから高評価ではなく、目標の難しさや種類も評価の対象に入れるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
MBOは社員を育成することができ、会社の利益を出すためにも良い方法といえるでしょう。
しかしMBOはまだまだ日本には浸透していません。
ですが年功序列制度や終身雇用制度が崩壊しつつある現在の日本では、このMBOの考えが当たり前になってくるのも近い将来あると思います。