ドンクベットとは、
自分が前のベットラウンドのレイザーのアクションよりも前に行うベットのことを指します。
ただし、レイザーが一度チェックをした後であればドンクベットではありません。
「ドンク」という言葉には、「間抜け」「ロバ」などの意味があります。
つまりドンクベットとは「間抜けなベット」ということなのです。
では、なぜドンクベットは間抜けなベットなのでしょうか。
ドンクベットがいけない理由は?
ドンクベットがいけないと言われている理由には下記の2つがあります。
① 自分が強い役を持っているときに利益を最大化しづらい。
② 自分が弱い役を持っているときに損失を大きくしやすい。
自分が強い役を持っているときに利益を最大化しづらい
ドンクベットをすることで何もヒットしていない相手がブラフでベットしてくる可能性を消すことになります。
少なくとも前のベットラウンドで相手は「俺は強いぞ」と主張して最初にレイズし、コールしたプレイヤーは「最初にレイズしたプレイヤーよりは弱いけど戦えるハンドだな」としてコールしているわけです。
つまり前のラウンドの「俺は強いぞ」と主張したレイザーは引き続き強いと主張する可能性が高いです。(これはCB(コンティニュエーションベット)と言います。)
ドンクベットをすることで相手がブラフをする可能性は低くなります。(ドンクベットに対してレイズをすることは、ドンクベットがないときにベットすることよりベット額が大きくなるから)
要するに、自分より弱いプレイヤーにはフォールドされて、自分より強いプレイヤーにコールまたはレイズされる可能性が高くなるということです。
自分が弱い役を持っているときに損失を大きくしやすい
先述したように、自分より弱いプレイヤーにフォールドされて、より強いプレイヤーにコールまたはレイズされる可能性が高くなります。
つまり、より強い相手にはコール・レイズされるため損失が大きくなります。
弱い相手をフォールドさせることはできますが、
ドンクベットよりも一度チェックをしてから相手のアクションを見てから決めた方が効果的です。
(相手がベットしてきた場合はリレイズを返す(チェックレイズ)、相手がチェックした場合は次のベッティングラウンドのベットで降ろせる可能性があります。)
上級者はドンクベットを使う!?
上級者には、ドンクベットが何故いけないか。どのような印象を持たれるかを知ったうえで、その印象を利用してドンクベットを行う人もいます。
ドンクベットの活用例をいくつか紹介します。
自分に都合の良い金額をベットする
例として、ポットの1/3のベットには期待値がプラスだけど、1/2以上ベットされたら期待値がマイナスになるため付いていけない。。
という状況の際には、ポットの1/3サイズのドンクベットをすることで状況をコントロールすることができます。
ボードを利用して非常に強いかのように見せる
プリフロップにおいて、UTGからオープンレイズがあり、自分がBBでコール。
フロップで「2♤・6♧・7♡」が出たとします。
このボードは明らかにBB側に有利なボードであり、UTGのプレイヤーがヒットしていない可能性が高いためドンクベットで威嚇することが効果的です。
先に打つことで相手のドローを防ぐ
レイザーがアウトポジションにいる場合、
一般的にはレイザーまでチェックで回ってくるためレイザー側としてはヒットしていなくてもドローがあればベットして次のベッティングラウンドもチェックで回すことで1枚無料でドローが引けるアドバンテージがあります。
これを阻止するために敢えてドンクベットをすることで相手に期待値の低い戦いを強いることができます。
あなたも是非使ってみてはいかがでしょうか。