「リンプイン」とは?ポーカー用語を分かりやすく解説します。

ポーカー
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ポーカーにおけるリンプイン(リンプ)とは、プリフロップにおいてオープンレイズできる状況でレイズではなくコールで参加することを指します。

リンプインは初心者がやりがちで、あまり良くないプレイとして挙げられることが多いです。

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リンプインをしてはいけない理由

リンプインをしてはいけない理由

・プリフロップで勝利する可能性がゼロになる。

・弱いハンドのプレイヤーにも参加の機会を与えてしまう。

・ゲームの主導権を握ることができない。

・ポットを膨らませることができない。

リンプインがいけないと言われている主な理由は上記の通りです。

ほかにもリンプインをすることでのデメリットはたくさんあると思いますが、今回は4つに絞って解説します。

リンプインはポーカーにおいて悪手と言われる代表的なプレイですので、初心者のうちは絶対にしないようにしましょう。

リンプインをしてはいけない4つの理由を順番に解説します。

リンプインはプリフロップで勝利する可能性がない

ポーカーではまずSB(スモールブラインド)とBB(ビッグブラインド)が、それぞれ0.5BB・1BBずつベットしています。

つまりフロップでコールで参加すると、少なくともBBのプレイヤーとはフロップ以降を戦わないといけなくなります。

そのためリンプインをすると自分以外が全員フォールドになる可能性がなくなり、プリフロップで勝利する可能性がなくなるのです。

リンプインは弱いハンドに参加する機会を与えてしまう

リンプインをすると弱いハンドに参加する機会を与えてしまう理由は、弱いハンドでも期待値がプラスになるからです。

言い換えると、勝負を受けるのに必要な勝率が低くなるということです。

ポーカー(テキサスホールデム)において期待値とは、あるアクションをすることで期待できる利益の値のことを指します。

つまり期待値がプラスの値になれば参加するべきということです。

今回は期待値についての詳しい解説はしませんので、期待値について詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。↓

あなたが6人テーブルのUTGで3BBにレイズした場合

他のプレイヤーは、
ポットに4.5BBあり、3BB支払えば参加できる。
必要勝率は、
7.5÷3=2.5
1÷2.5=0.4=40%

あなたが6人テーブルのUTGでリンプインした場合

他のプレイヤーは、
ポットに2.5BBがあり、1BB支払えば参加できることになる。
必要勝率は、
1÷3.5=0.2857…≒28.6%

プリフロップでの各ハンドの勝率(6人テーブル)

上の表は6人テーブルの場合の各ハンドの勝率です。

3BBにレイズした場合、ほかのプレイヤーは40%の勝率がないとコールできない計算ですが、リンプインした場合は28.6%の勝率があればコールできるという計算になります。
(※この段階ではポットの金額のみで単純計算していますが、実際はコールする側はインポジション=有利なポジションであることなども考慮するので必要勝率は下がります。)

ここまでを踏まえて、
3BBにレイズした場合の必要勝率を26%、リンプインした場合の必要勝率を14%とします。
その場合、ほかのプレイヤーがコールするであろうハンドは以下のように変わります。

3BBにレイズした場合

3BBにレイズした場合に考えられる他のプレイヤーのハンドレンジ

リンプインした場合

リンプインした場合に考えられる他のプレイヤーのハンドレンジ

このようにプリフロップでリンプインではなくレイズで参加することで降ろせるハンドは非常に多くなります。

しかし、だからといって全てのハンドで毎回レイズで参加して相手を降ろすことがプラスというわけではありません。
あなた自身も参加するハンドを絞る必要があります。

リンプインは主導権を握れない

主導権が握れないということは、
・フロップのベットで相手がフォールドする可能性が低くなる
・フロップで相手が先にベットしてくる可能性が高くなる

ということです。

ポーカーの定石として、
・コンティニュエーションベット
・ドンクベット

というベット(戦略)があります。

コンティニュエーションベット、ドンクベット、そしてリンプインに共通している考え方があります。

それは、「筋の通ったベットであるべき」ということです。

・ストーリー性のあるベット
・首尾一貫、初志貫徹したベット
・道理にかなったベット

言い方はそれぞれなので意味を理解していただければ十分です。

何が言いたいかというと、
最初(プリフロップ)でレイズ(自分は強いハンドを持っている主張)をしていないのにその後に強がっても信用されない。
ということです。

つまりリンプインをすると、

リンプインしてきたということは、弱いハンドかな。弱くなかったとしても非常には幅広いハンドが考えられるな。

ベットしてきたけど勝っている可能性があるからコールしよう。

弱いハンドも沢山考えられるからベットしてフォールドさせよう。

のように捉えられてしまうということです。

リンプイン=弱いハンド、幅広いハンド
で参加していると考えられる。

リンプインはポットを膨らませることができない

ポーカーのベット額は一般的にポットの1/3~1倍です。

一例として、UTGのあなたとSB・BBの3人が参加し、ポットの1/2倍ずつベットした場合の3BBレイズ参加とリンプインの違いを見てみましょう。

3BBにレイズした場合

プリフロップ(preflop)
UTG(あなた)3BB
SB 3BB
BB 3BB
ポット 9BB

フロップ(flop)
UTG(あなた)4.5BB
SB 4.5BB
BB 4.5B
ポット 22.5BB

ターン(turn)
UTG(あなた)11.25BB
SB 11.25BB
BB 11.25BB
ポット 56.25BB

リバー(river)
UTG(あなた)28.125BB
SB 28.125BB
BB 28.125BB
ポット 140.625BB

リンプした場合

プリフロップ(preflop)
UTG(あなた)1BB
SB 1BB
BB 1BB
ポット 3BB

フロップ(flop)
UTG(あなた)1.5BB
SB 1.5BB
BB 1.5B
ポット 7.5BB

ターン(turn)
UTG(あなた)3.75BB
SB 3.75BB
BB 3.75BB
ポット 18.75BB

リバー(river)
UTG(あなた)9.375BB
SB 9.375BB
BB 9.375BB
ポット 46.875BB

上記の通り、得られる利益が大きく変わってきますので自分だけリンプインは避けるべきと言えます。