競争せずして勝つ!マイケル・ポーターの競争戦略理論をわかりやすく解説します。

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新しく事業を始めたいけど、大手と真っ向勝負しても勝てる気がしない。どうすれば勝てるのかな。

どうすれば、他社に勝つことが出来るのかな。

こんにちは。😁

今回は、競争せずして勝つ方法を『新訂 競争の戦略』を基に解説していきます。

この本は米国の経営者の手元に必ず置いてあると言われる戦略のバイブルです。

ビジネスマンなら必ず読むべき1冊になっているので是非買って読んでみて下さい!

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マイケル・ポーターの競争戦略理論とは

『新刊 競争の戦略』の要約

まず始めに、内容を簡潔にまとめました。

それぞれの内容について詳しく知りたい方は、下にスクロールまたは項目をタップして進んでください。

「5つの力」を基に、業界の競争の激しさを分析し、「3つの基本戦略」からどの戦略で戦っていくかを判断します。

ちょっと待ってください。

そもそも戦略とは何のために考えるのでしょうか。

んー。確かに根本的な部分を考えていなかったです。

大体は売上を上げるためなのではないでしょうか?

売上を上げるためではありません。

戦略は「高収益」を目指して考えましょう。

売上が上がっても利益がでていなければ自転車操業になってしまいます。

今回ご紹介する戦略は、「いかに価格競争を避けて高収益にするか」をメインとした戦略であります。

マイケル・ポーターはどんな人物?

競争の激しさを分析する「5つの力」

競争とは、価格競争のことを指します。
価格競争が激しい業界は儲かりません。(高収益にできません。)

牛丼業界を例に考えてみましょう。

牛丼業界は大手3社が利益を欲しいままにしているかに見えますが、ある1社が大幅値下げをしたことをきっかけに激しい価格競争が始まり、業界全体が低収益に陥ってしまいました。

チェック 牛丼チェーン3社から見る価格競争

ではその業界で競争が激しいかどうか分析するにはどうしたら良いでしょうか。

そのために考えるべき要素は同業者だけではありません。

以下の5つの力が考えるべき要素となっています。

5つの力とは?
  • 同業者
  • 売り手
  • 買い手
  • 新規参入
  • 代替品

5つの力との関係性を考えることで競争の激しさを分析することができます。

それぞれの力との関係性がどうあれば良いか見ていきましょう。

コンビニ業界を例に見ていきましょう。

「同業者」との価格競争を回避するほど良い

コンビニ業界において、あなたがセブンイレブンだとすると、「同業者」はファミリーマート・ローソンなどですね。

同業者とは価格競争を回避しているほど良いです。

これは競争を避けるというそのままであるため分かりやすいと思います。

価格競争が激化すると、お互いに利益を削り合い、苦しむだけです。

「売り手」への交渉力があるほど良い

コンビニ業界で言うと、「売り手」とは仕入れ先のメーカーです。

売り手とは協業を深めることが重要です。

セブンイレブンは多くの顧客情報を持っているため、仕入れ先のメーカーに対しても対等以上に交渉することができるでしょう。

メーカーからしてもセブンイレブンと協業したいと考えていれば、セブンイレブンの自社ブランド商品などを作成し、他社と差をつけることができます。

「買い手」への交渉力があるほど良い

コンビニ業界で考えると、「買い手」とは消費者のことです。

「買い手」への交渉力という表現は少しわかりづらいかもしれませんが、言い換えると、消費者に自社を選んでもらえているほど良いということです。

コンビニは価格だけで考えるとスーパーなどの方が安く買える商品が多いですが、気軽さ・利便性という面でコンビニを選んでもらえているということです。

この側面も強いほど、価格競争を避けることができます。

「新規参入」が難しいほど良い

参入障壁という言葉は聞いたことがあると思います。

参入障壁とは、ある業界に新規参入しようとする会社にとって、参入を妨げる障害のこと
具体的な参入阻止要因としては、①既存企業が備える優位性(規模の経済性、ブランド力、技術力、スイッチング・コストの高さなど)②法規制などが挙げられる。
一方、既存企業にとっては参入障壁の高さが、新規参入の脅威を測る指標となる。

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つまり参入障壁が高いほど良いということです。

また新規参入者に対しては参入された時の対策を考えることも必要です。

コンビニ業界は新規参入が少ないですが、強いてあげるならば、無人コンビニ「Amazon Go」が話題となっていますね。

最初の店舗は、2016年12月5日にAmazonの新本社内にオープンにオープンしており、消費者はレジに並ばずに商品を購入することが出来るなど部分的に自動化されています。

既存のコンビニ事業者は、新規参入者への対策を急いで考える必要がありますね。

実際に、セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンも無人化を進めているようです。

流石ですね。

チェック セブンイレブンが店頭無人コンビニ タワマンや工場に

チェック 千葉県内初の無人営業時間帯を設けた「ローソン銚子市立病院店」オープン

チェック ファミマの無人決済コンビニ

「代替品」がないほど良い

コンビニ業界において「代替品」は、ドラックストアやネット販売が挙げられます。

コンビニではなくてもドラッグストアでお菓子が利便よく買える。
ネット販売の方が手軽に購入できる。

などの理由でコンビニ離れも進んでいることは確かです。

しかし、帰り道にあるコンビニはやはり便利です。

コンビニが無くてもいいやとはなかなかなりませんよね。

コンビニのように独自の価値をもつことが大切だと言えます。

独自の価値とは

「ユニーク・セリング・プロポジション」

これは、自分の会社や自分の製品が持つ独自の価値のことです。

例えば、セブンイレブンであったらセブンイレブンが独自で出しているセブンプレミアムの商品が挙げられます。

差別化を無くすことが大事です。なぜなら差別化をするということは、競合する相手がいるということになるからです。

他社を意識し続けると、常に他社との競争にばかり目が行ってしまい、消費者が見えなくなってしまいます。

消費者目線で考えるで、本質的なところが見えてきます。

なので、「差別化」を目指すのではなく「独自化」を意識してみてください。

当サイトでは、コンビニ経営の実態についても紹介しているのでよければご覧ください。

業界で他社に勝つ「3つの基本戦略」

マイケル・ポーターいわく、戦略は以下の3つしかありません。

3つの基本戦略とは?
  • コストリーダーシップ戦略
  • 差別化戦略
  • 集中戦略

コストリーダーシップ戦略

他者より低いコストにする戦略です。

大量生産をして1個当たりのコストを下げる「規模の経済」
数多く作り、経験を蓄積して効率を高める「経験曲線」

これらの方法でコストを低くすることで、価格を下げても収益が落ちなくなります。

差別化戦略

顧客の特定ニーズに対応し、より高い価格で売れるようにする戦略です。

特別美味しいものを作ったり、ブランドイメージを作ることで「高くても喜んでお金を出したい」と思ってもらうようにします。

例として、差別化戦略で成功を収めたとされるスターバックスです。

スターバックスの商品は、他社の国内メーカーである、ドトールやエクセルシオールと比べ商品の値段は、高いのですが、「商品」「店内環境」を差別化しました。商品の値段は他社と比べ高いのですが、集客が出来ており利益も出し続けています。他社と差別化をすることで、他社にない価値を生み出しています。

集中戦略

市場や商品を狭く限定し、そこでベストを目指す戦略です。

コンビニ業界は大手3社の独壇場ですが、北海道ではセイコーマートが業界シェア1位を獲得しています。

セイコーマートは、北海道の地域ニーズに特化し、原価が安くおいしい北海道の食材を使い、自社製造したお惣菜は100円。

「負けないために北海道を出ない」方針を徹底しています。

まとめ

競争戦略を理解すれば、ライバルとの消耗戦を避けて、勝てる状況を作るための大きなヒントが得られます。

差別化をするのも大事、独自化をするのも大事。状況に応じて、使い分ける必要があるので、覚えておくことが大事です。

戦略の基本として是非覚えておきましょう。