やる気を出す・出させる方法とは?内発的動機付けと外発的動機付けについて解説します。

ビジネス
スポンサーリンク

最近部下が私の言うことを聞いてくれないんだよ。

ゆとり世代だから仕方ないのか?

僕は自分のやる気が出ません。

親からガミガミ言われるけど、モチベーションが上がらないです。

やる気が出ない。モチベーションが上がらないのは仕方のないことです。

やる気の出し方・出させ方を学べば、自分も他人もやる気を出すことができるようになりますよ!

スポンサーリンク

やる気を出す・出させる方法とは

結論
「内発的動機付け」をすることで人はよりやる気に満ち溢れた行動をします。

そもそも「内発的動機付け」とは一体何なのでしょうか。

「内発的動機付け」の対義語となる「外発的動機づけ」から順に、詳しく解説していきます。

外発的動機付け

外発的動機付けとは「報酬・脅し・競争」などを使って人を動機づけすることです。

「この仕事がクリア出来たら給料アップ」
「この仕事がクリアできないとクビ」
「ライバルに負けないように頑張れ」

などと言って、やる気を起こさせることを言います。

いわゆる、「アメとムチ」ですね。

外発的動機付けは、バブル崩壊後から日本でかなり流行しています。

確かにこの方法はうちの会社でもよく使っているな。

これが一番効果のある方法なんじゃないか??

この方法を使っている企業は多いですよね。

しかし最近では「外発的動機付け」は良くないとされているのです。

これには昔とは求められる仕事内容が変わってきていることも影響しています。

内発的動機付け

内発的動機付けとは人間の内側からくる興味・関心や意欲を引き出して動機づけすることです。

「内発的動機付け」なんて聞いたことないし、さっぱり分らんわ。

もっと詳しく説明してくれんか?

かしこまりました。

「内発的動機付け」「外発的動機付け」とセットのほうが覚えやすいので、この2つをセットで説明していきますね。

外発的動機付けはなぜダメなのか

外発的動機付けが良くないとされる理由は、内発的動機を失うから。つまり仕事そのものに対する興味を失ってしまうからです。

他にも外発的動機付けが良くない理由はいくつもあります。

外発的動機付けが良くない理由
・期待以下の成果しか出ない
・創造性をむしばむ
・倫理に反した近道をする
・依存性がある

期待以下の成果しか出ない

「○○を10個作ったら1万円」と言われて10個より多く作る人はなかなかいませんよね。

このように報酬をちらつかせて動機づけする(ここでは「交換条件付き報酬」と言います)と期待以上の成果は出ません。

創造性をむしばむ

ある大学生たちに1つの謎解きを出題し、
①10分以内に解くことが出来たら報酬を与える
②報酬はない
という2つのグループに分けました。

その結果②のグループの大学生のほうが解答率が高かったようです。

このように「交換条件付き報酬」を与えることで焦りが生じて創造性をむしばんでしまうのです

倫理に反した近道をする

学校の宿題は本来「学ぶ事」が目的なのに「宿題をやらないと成績を下げる」と脅して外発的な動機付けをすることで「答えを写す」という行為をしてしまいます。

依存性がある

「交換条件付き報酬」などの外発的動機付けにはたばこや薬物のような依存性があります。

一度「交換条件付き報酬」を与えてしまうとそれがないと仕事が出来なくなってしまいます。

2つの動機付けを比較した実験例

パズル実験

ランダムに集めた人間をA・Bの2つのグループに分けて3日間、30分×2セット(10分休憩)パズルをやらせるという実験をしました。

1日目
A:報酬はないと伝える
B:報酬はないと伝える
2日目
A:報酬はないと伝える
B:パズルを解けたら報酬を与えると伝える
3日目
A:報酬はないと伝える
B:報酬はないと伝える

このようにして10分の休憩時間の間に何をしているかを観察しました。

結果、Aチームは休憩時間にパズルをする時間が少しずつ増えていきました。

一方Bチームは2日目は休憩時間にもかなりパズルをしていましたが3日目は休憩時間にほとんどパズルを触らなかったようです。

このように外発的動機付けに切り替えてしまうことで1日目には「遊び」としてできていたパズルも2日目から「仕事」として捉えてしまい、パズルそのものに対して興味関心を失ってしまうのです。

外発的動機付けが有効な場合もある

外発的動機付けのことを散々悪くいってしまいましたが、実は外発的動機付けが有効な場合もあるのです。

一昔前までは外発的動機付けの方が合っていたのですよ。

そうなのか。

うちの会社も間違ったことをしていたわけではないんだな。

どのような場合は外発的動機付けのほうが良いんだ?

それはルーティンワークをさせるときです。

面白みがなく創造性も必要ない仕事をさせるときには、外発的動機付けが力を発揮します。

詳しく説明しますね。

ルーティンワークなどの面白みがなく創造性も必要ない仕事をさせるときには、外発的動機付けが力を発揮します。

※しかし、外発的動機付けをするときには注意が必要です。

外発的動機付けをするときの注意
・その仕事が必要な根拠を示す
・その仕事は退屈だと認める
・自律性を尊重する

この3つが注意しなければならないことですが、特に「自律性を尊重すること」は特に意識しなければいけません。

内発的動機付けで「仕事」が「遊び」に変わる!

内発的動機付けの具体的な方法

外発的動機付けがダメで、内発的動機付けが良いという事は分かったが、結局どうやって内発的的動機付けをするんだ??

はい!これから説明します!

結論、内発的動機付けには「自律性」の尊重が欠かせません!!

自律性の尊重をする

内発的動機付けをする際には、対象とする人の「自律性」を尊重することが欠かせまん。

「この商品の広告を作ってくれ」と上司から頼まれたときに

「サイズは正方形で、白と黒だけを使って、パソコンで作ってくれ。人の写真をいれてくれ。それも女性3人くらいのほうが良い。」

こんなに支持されたらやる気がなくなりますよね。

「君のセンスに全て任せる。期待しているよ。」

と言われたほうが俄然やる気が出てくるものです。

このようにその人のプロ意識や目的を持たせて仕事に自律性を出すことで創造性に富んだ仕事ができるようになります。

まとめ

いかがだったでしょうか?

最後に1つだけ注意して頂きたいのは、「報酬で仕事をさせるのが良くないから報酬をあげないようにしようという事ではありません。」という事です。

基本的な最低限の報酬は与えないともっと根本的なモチベーションの低下につながります。

内発的動機付けを行っている最先端の組織は「ティール組織」と呼ばれています。

「ティール組織」についてはこちらの記事で解説しているので是非ご覧ください!👐